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【特集】GLF2018ハイライト|Ⅵ. 組織文化の推進要因



グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト(GLF)は、弊社のパートナー企業であるDDI社(ディベロップメント・ディメンションズ・インターナショナル)が1999年から隔年で実施している世界規模のリーダー調査で、日本では弊社が主体となって実施しています。 8回目となる最新の調査結果は、リーダーシップの現状と将来に関する25の所見で構成され、6つのカテゴリーに分類されています。

これまで「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2018」の日本特集レポートから調査結果の一部を5回にわたりご紹介してきましたが、第6回となる今回が最終回です。最後に取り上げるのは、『組織文化の推進要因』です。


 

Ⅵ. 組織文化の推進要因

  1. コーチング文化の構築
  2. メンタリングの影響
  3. 過去とは異質な破壊的な変化に対する調整力
  4. 従業員のエンゲージメント向上には、エンゲージメントの高いリーダーが不可欠
  5. 集合的リーダーシップ
  6. 今こそ、チームで リーダーシップを発揮する時

1. コーチング文化の構築
  さらに優れたリーダーを目指し、同僚や部下に協力を求める

多くの組織は経営陣が上げている成果をさらに超えるために、組織全体のコーチング文化の醸成に努めています。そのような組織では、能力開発の対象を全階層のリーダーに広げ、コーチング行動と期待されることを日々の対話や公式なタレント・マネジメントのプロセスに組み込んでいます。社内にいる全員がコーチになることができれば、全員がその恩恵を得られます。しかし、リーダーは自分自身がチーム内の同僚や部下から得られる学びを理解しておらず、彼らの意見を軽視しがちです。グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2018は、何から学ぶことができるか、そして何から学ぶべきかについての従来の考え方に異議を唱えています。その例として、同僚や部下によるコーチングを活用する組織は、コーチングを活用しない組織に比べ、リーダーが組織や自身のチームに積極的に関与し、優れたリーダーになる責任を強く感じる率が高いことが判明しました。

> 全従業員がコーチになることができると、得られる恩恵は計り知れない

2. メンタリングの影響
  リーダーとしての重要な経験を最大限に生かす方法

メンタリングは新任リーダーのニーズが最も高い能力開発経験の一つです。メンタリングを実施している組織は、新任リーダーとメンターとの間により深い信頼関係を作ることができ、社内で実践的な経験と見識を保持し、部門間の縦割りの壁をなくすことができます。このような効果が期待できるにもかかわらず、リーダーに公式なメンタリング・プログラムを実施している日本の組織は、わずか13%です(グローバルは36%)。成功している組織にはどんな特徴があるのでしょうか? また、公式なメンターとメンティ(メンタリングを受ける側)の関係に、より多くのリーダーを従事させることでどんな効果が得られるのでしょうか?下図は、メンタリングから得られるメリットと、組織とリーダーがよりメンタリングに取り組むべき理由を示しています。

> 公式なメンタリング文化がある組織が得る利益

3. 過去とは異質な破壊的な変化に対する調整力
  複雑さと変化が増す状況において、組織が成功する最大の要因

テクノロジーや市場の急激な変化により、組織やリーダーは絶えず再考し、設計し直し、焦点を定め直し、調整し直すことを迫られています。この複雑な環境では、これまでのビジネスの勝因が今後も通用するとは限りません。結果として、多くの組織が顧客や市場のニーズを察知する能力を最大限に高め、関係者のマインドセットを変え、活動を調整する努力をしています。本調査では、俊敏な組織であると自社のリーダーから評価された組織は、情報に基づく行動を推進し、頻繁に調整を行うという、重要なリーダーシップの取り組みにおいて、他と異なっていることが明らかになっています。さらに、そのような組織は、必要な変化を察知し行動するリーダーの能力も備えており、今後の動向を予測し、競争力に対処し、変化する顧客ニーズに対応することにより優れています。

> 組織の俊敏性を高め、変革を実現するための組織的な取り組み

4. 従業員のエンゲージメント向上には、エンゲージメントの高い
    リーダーが不可欠

  リーダーのエンゲージメントを高めるには、リーダーの育成が必要

本調査の対象となったリーダーの回答から、エンゲージメントと収益との間に直接的な関連性があることが明らかになっています。リーダーに、今後さらに高い業績を上げるための方法について尋ねたところ、「組織の人材の強化」(日本:80%、グローバル:72%)、「高業績指向の組織文化の醸成」(日本:30%、グローバル:72%)、「従業員のエンゲージメントの醸成」(日本:40%、グローバル:69%)といった回答が得られました。回答した日本のリーダーの82%は自身の業務に積極的に従事しており、92%は組織によい影響を与えるために今後も組織に属し、貢献したいと考えています。これは、リーダーが職場のエンゲージメントに最大の効果をもたらし続けるという朗報です。一方、日本の組織はグローバルの組織に比べ、「高業績を生み出す組織文化の醸成」の意識が低いことが明らかになっています。 この組織文化の醸成は非常に重要な要因となり、ハイパフォーマーのリテンション対策としてだけでなく、より高いポテンシャルをもった人材の獲得をするために不可欠なことになっていきます。しかし、下図のとおり、本調査結果にはリーダーが支援を必要としている重要な分野も示されています。実際、日本のリーダーの50%が、「納得のいくペースで昇進していない」と考えていることは、その必要性の高まりを表しています。 特に熾烈なビジネス競争環境において社員のエンゲージメントの獲得とコア人材のリテンションは最大の成功要因になります。

5. 集合的リーダーシップ
  組織の枠を超えて価値を創出するリーダーシップ

21世紀は、新たな都市経済学や、製品・サービスのライフサイクルの短期化により、ビジネスの環境やモデルがますます複雑になります。 今日の日本の組織をみても、ほとんどの組織は直接的、間接的にかかわらず何らかの海外オペレーションを抱えており、その海外で働く社員、またはそのビジネスに係るすべての人々との協力関係をいかに効果的にするか試行錯誤の連続です。 この複雑な状況をうまく乗り切るためには、組織内だけでなく、組織の枠を超えてパートナーや提携組織と一体となって業務を行うことが求められます。グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2018では、集合的リーダーシップ能力の高い組織の共通点を特定しました。このような組織のリーダーは、特に困難な問題に対処するため、効率的に協働し、横連携による価値を創出し、さまざまな専門性を持つ人材からなるチームを形成し、常に多様な視点を結集させています。

> 日本において集合的リーダーシップが高い組織と低い組織のビジネス課題に対応する
 リーダーの能力

6. 今こそ、チームで リーダーシップを発揮する時
  共有型リーダーの視点がもたらす効果

「問題解決に必要な知識すべてを持っている人などいない」、「さまざまな専門分野を有する人材で構成されるグループで業務を行う傾向がある」、「アジャイル・プロジェクト・マネジメントのアプローチの高まり」といった仕事の複雑さに対するプレッシャーが高まる中で、チームで業務を行うこと特有の価値や重要性が再び着目されるようになりました。実際に、本調査に参加した2,500人以上の人事担当者から得たデータによると、今後3年間で最も重要となる上位6つのスキルのうち、以下の3つがチームの有効性に深く結びついていることが判明しました。

  複数の情報源や視点からの情報に基づいて行動する「全方位型思考(360度の思考)」。
  リーダーが他者と協働することが必要となる「緊密な協働」。
  「バーチャルチームや遠隔地で勤務するチームを主導すること」。

概して、これらのスキルを発揮させるためには、リーダーがチームとして働く意欲を持つことが必要となり、それを実現するには、組織が共有型リーダーシップの文化を確実に醸成することが必要となります。

> 経営陣が共通認識を持つことは、他と比べてどれほど強力か

詳しい内容はグローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2018〔日本特集〕に掲載されて
 います。
 以下のリンクからレポートをダウンロードできますので、どうぞご利用ください。

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