MSC出版記念フォーラム 開催レポート
MSC出版記念フォーラム
“リーダーシップ開発の加速化に向けた新たな挑戦”
MSC は、グローバル競争に勝ち抜くリーダーを輩出するポイントを著した2冊の書籍、『LEADERS READY NOW 次世代リーダーシップ開発』と『グローバルポジションを獲りにいく』の出版を記念し、2017年12月7日(木)、東京・港区にある赤坂インターシティコンファレンスにて、「リーダーシップ開発の加速化に向けた新たな挑戦」と題したフォーラムを開催しました。
『LEADERS READY NOW 次世代リーダーシップ開発』は、MSCと長年にわたりパートナー関係にあり、世界93カ国、年間25万人以上のリーダーシップ開発に携わる米国の大手人材コンサルティング会社、DDI社(ディベロップメント・ディメンションズ・インターナショナル・インク)がそのノウハウを結集し、人材開発の加速化に向けた6つの必須要件について体系的に解説した注目の書籍。
もう1冊の『グローバルポジションを獲りにいく』は、「優秀なリーダー人材の輩出を通じて日本企業を元気にしたい」という熱いビジョンから生まれたもので、なぜ日本人がグローバルリーダーとして育たないのか、日本企業にどのような対応が求められるかをまとめています。
本フォーラムでは、この2冊のエッセンスを紹介し、今後のリーダーシップ開発について検討いただく機会としました。
はじめに、MSC代表取締役社長の藤原 浩が、冒頭の挨拶の中で、昨年MSCが50周年を迎えたことをあらためて報告し、これからも人事のビジネスパートナーとして、企業の現在および将来の経営課題の解決に取り組んでいくという意気込みを語りました。
また、変化が激しく、複雑で不確実な現代においては、ただ仕組みを管理するのではなく、物事を切り拓いていくリーダーが必要である点を強調し、リーダー人材不足である日本企業の深刻な状況を訴えました。
続いて、MSCシニア・コンサルタントの渕田任隆から、『LEADERS READY NOW 次世代リーダーシップ開発』で解説されている6つの必須要件――①コミットする、②目標を定める、③特定する、④診断する、⑤成長する、⑥持続する――を紹介いたしました。
人口統計やグローバル化、テクノロジーの進化など社会の変化にも触れながら、全体の底上げ研修から個を活かす方向にシフトすべきこと、6つの必須要件には優先順位を付けて取り組むべきことに言及しました。
続いて、基調講演として、急成長するアジア市場、中でも中国へ進出する日系企業の支援を行っている株式会社コチコンサルティング代表取締役の畑 伴子氏が登壇。「アジアの成長のスピード~アジアから見た日本の課題『日系を脱する』~」と題して、近年のアジアの変化と日系企業・日本人駐在員の現状を紹介いただきました。
現地の空気を肌で感じている畑氏のお話からは、アジアの成長スピードの速さと、日本企業が取り残されようとしている現実がリアルに感じられ、会場の危機感も高まりました。
最後に登場したMSCシニアバイスプレジデントの伊東朋子は、外資系企業などで日本人が重要なポジションに就けず、日本国内のポジションすらアジアの人材に狙われていることを紹介し、『グローバルポジションを獲りにいく』を執筆した思いを明かしました。
そして、日本のリーダーに不足していること、枠組みを変える必要性、何を開発しなければならないかをポイントを押さえて解説し、切れ味鋭いトークで会場を大いに沸かせました。
当日は、100名を超える経営者、人事/人材開発担当者、経営企画部門、部門人事担当者の方々にご来場いただき、おかげ様で会場が満席となることができました。
なお、DDI社では、世界中のリーダー、人事担当者を対象に、隔年で、リーダーシップに関する大規模な調査「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト」を実施しています。日本を含む世界のリーダー、人事担当者が現状をどう捉え、どう変えていきたいと考えているかが分かる貴重な資料です。その最新調査結果が、2018年に公表される予定です。次回是非「グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト」セミナーでお会いしましょう。