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効果的なチームの6つの要素

リモートワークが当たり前の時代になりつつありますが、リモートワークにはまだ課題があり、チームの効果を高めることが生産性を維持する鍵となります。 これまでのところ、2020年は常軌を逸しているといっても過言ではない状況といえます。それはビジネスの世界でも同様です。企業はこの新たな困難にさらされた世界で、どのようにビジネスを進めていくかを考えなければなりません。リモートワークが当たり前の時代において、全員が離れた場所にいながら、チームの効果性を維持するのは大きな課題です。 チームの効果性は、これまでも企業の成功に大きな影響を与えてきました。パンデミックの影響で、誰もがリモートで仕事をするようになり、チームワークがさらに重視されるようになりました。企業は生き残りをかけて、自社のビジョンや将来により重点を置かなければなりませんが、最大の課題は、特にリモート環境において、その注力とビジョンを維持することかもしれません。 職場では誰もが感情的なニーズをもっていますが、リモートで働く人には特有の課題があります。孤独感や孤立感、コミュニケーションや共同作業の難しさ、気が散ることなどに悩まされています。確固たるリーダーシップがなければ、これらの課題は生産性の欠如から過労に至るまで、チームに悪影響を及ぼします。 では、リモートワークを続ける中で、どのようにしてチームの効果性を確保することができるのでしょうか? 社員のエンゲージメントと注力を維持するのに役立つ、効果的なチームの6つの要因があります。

1.共通の目的を強化する

パンデミックの影響で企業はリモートワークを余儀なくされ、リーダーは戦略により重点を置き、ビジネスを継続しています。しかし、この変化以降、リーダーは目的意識とビジョンをもってチームを鼓舞しなければなりません。 パンデミックのような大混乱の後、チームは組織の新たなビジョンを理解しなければなりません。リーダーは新たな方向性を示し、チームに最新情報を提供することが重要です。そのために、チームを団結させ、周囲と整合性をとるべく正しい方向に導く必要があります。 リーダーはまた、変更が個々人の目標にどのように影響するかをチームに示す必要があります。そして最も重要なことは、彼らの努力を認めていることをリーダーが示すことです。 簡単にいえば、従業員はなぜその業務を行っているのか、それがどのような競争優位をもたらすのか、そして、自分のチームの目標が組織全体の目標と整合しているかを誰もが認識する必要があります。さらに、自分のチームの存在意義とビジネスへの影響を理解することが重要です。 この目的意識は、従業員に満足感を与えるだけではなく、収益に大きな影響をもたらします。グローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2018では、明確な目的をもった企業は他の企業よりも42%も優れていることが明らかになりました。

2.役割を明確にする

パンデミックの間に、働く場所だけでなく、働き方もすべて変わりました。組織のニーズに合わせて役割が変わった人もいたでしょう。責任が変わると、チーム間で混乱が生じることもあるため、リーダーは自分の役割を明確に伝えることが重要です。 リモートワークの環境では、誰が何をするかを明確にしなければなりません。これは長期的なリモートワークでは特に重要です。リーダーが細かく管理することなく、メンバーは目標達成に注力することができます。リーダーは個々人の目標と責任を設定し、期待される成果を明確にすることにより、これを確立します。さらに重要なことは、リーダーは、各チームメンバーの資質、能力、モチベーションが役割に合致しているかどうかを確認することが大切です。また、チームメンバーは、意思決定や仕事の割り当てを行う際に、自分の範囲を把握した上で、リーダーを支援しなければなりません。 最近のウェビナーでの調査では、参加者の約27%が自社で誰がどのような仕事をしているのかを理解していないことが明らかになりました。

3.実現プロセスを促進する

チームは目的を理解していますが、その目的を達成する手段を備えているでしょうか? リーダーは、特にリモートで仕事しているときに、この部分を見落としてはいけません。効果的なチームは進捗状況を共有し、フィードバックを収集します。これは、リモートで仕事をする際に極めて重要です。 チームには、成功と失敗を振り返る時間が必要です。また、仕事をするための時間、スタッフ、資金、リソースを確保しなければなりません。チームは、仕事の計画、進捗確認、文書化、管理の方法を明確にしておくことで、最も効果的に仕事を進めることができます。 また、チームは時間の使い方をコントロールする必要があります。調査によると、約47%の従業員が1週間の中で最も時間を浪費しているのは会議の多さであると回答しています。米国だけでも5,500万件以上の会議があり、従業員は週に平均5~6時間を会議に費やしています。ある調査では、上級管理職は週に23時間近く会議に費やしていることが明らかになりました。 リモートで仕事する場合、時間の管理が難しい場合があります。71%のマネジャーが会議を非生産的で非効率的だと回答しており、チームによっては会議に不満をもつ人がいるのは容易に理解できます。 リーダーは、無駄な時間が原因で業務に遅れが生じていないかを確認する必要があります。また、チームに不足しているものがないかのフィードバックを得るために、定期的に確認する時間を設けるべきです。

4.従業員の感情的不安に配慮する

チームメンバーは、快適さを感じ、認められ、関わりたいと思っています。残念ながら、大多数はこのように感じていません。リーダーがインクルーシブ(包括的)なチーム環境を推進していると回答した従業員はわずか31%にすぎません。これは感情面の不安につながっています。 チームは、高いレベルの信頼、快適さ、理解があると、感情面の安定性が保たれます。また、お互いを尊重し、全員の意見を意図的に取り入れ、ブレイン・ストーミング・セッションなどの共同活動を取り入れる必要があります。会議中にビデオを使用するなどの簡単なことでも、チームリーダーは参画を促し、エンゲージメントとインクルージョンに関する非言語的な手掛かりを探すことができます。 感情面での安心感は、チームにとって最も重要な要素の一つであり、特に危機的な状況や不確実性の高い時期には重要です。リーダーは、感情面でチームのエンゲージメントを高め、生産性を維持する必要があります。

5.コラボレーション精神を奨励する

私たちがチームで仕事をするのには理由があります。目標を達成するには、お互いの協力が不可欠です。協力的な精神は、全員が一堂に会して、仕事に取り組むための最善の方法を考えることを促します。それにより、チームに新しい多様なアイデアや視点がもたらされることがよくあります。 しかし、パンデミックの前でさえ、チームは協働で仕事をしていなかったかもしれません。DDIのフロントライン・リーダー調査において、52%のリーダーが、自分たちのチームは協働するのではなく、サイロで仕事をしていると回答しています。このため、個々のチーム以外の問題が発生しています。例えば、ある部門では他部門が何をしているかがわからなかったり、業務の流れが重複していたりすることがあります。 コラボレーションの欠如は、あらゆる人に影響を与えます。すでに孤立を感じながらリモートで仕事をしている従業員には、さらに疎外感を抱かせてしまうかもしれません。 だからこそ、チームの効果を期待するのであれば、リーダーはコラボレーション精神を促さなければなりません。そのために、チーム内に関連する情報を開示し、明確に共有する必要があります。また、リーダーは、個人の成果よりもチームへの貢献を優先するようにチームに働きかけるべきです。

6.成長志向

パフォーマンスの向上を実現させるには、人々は学び、成長する必要があります。これは、トレーニングコースを増やすといった話ではなく、古き良き時代のチームワークとコラボレーションの話です。 成長し続けるための一つの方法は、チームメンバーが互いに学び合うことです。チームは、全員が共に成長し、スキルアップする機会を提供してくれます。 一般的に、より効果的なチームは、より多くのアイデアと成果を出し、組織全体に利益をもたらし、成長を加速させます。これらのアイデアは、問題解決をするための新しい方法を試したり、ブレーンストーミングをしたりすることから生まれます。 リーダーはこれらの機会を促し、提供しなければなりません。これは、チームのエンゲージメントを保ちながら、仕事を完遂させるための革新的なアプローチを見いだす最良の方法の一つです。 このような課題は、チームが学び成長するのに役立ちます。また、リーダーにとって重要なのは、相手の話を傾聴するタイミングを認識することです。時には、チームをリードし、リーダーをコーチングすることで、貴重な洞察力が得られることもあります。 現在の状況では、自宅で仕事をしたり、他の人と離れた場所にいたりすることに、監禁されているように感じる人もいるかもしれません。先ほどと同じ調査において、16.4%の人が学習や成長の機会をあまり得られていないことが明らかになっています。

チームワークの問題

このように、チームには実質的ニーズ(タスクニーズ)と心理的ニーズ(ヒューマンニーズ)の両方があり、そのすべてがチームの効果性に影響を与えることが明らかになってきました。 最初に紹介した3つの要素は、タスクニーズに対応しています。チームの目的、役割、プロセスを理解する必要があります。 後の3つの要素は、ヒューマンニーズに対応しています。彼らは、安心でき、認められていると感じ、共に働き、学び、成長するために挑戦していく必要があります。 これらのチームのニーズを見落すとどうなるでしょうか? まず成功することが難しくなります。タスクニーズとヒューマンニーズの両方のバランスを取りながら、優れたリーダーは、チームメンバーの頭と心に働きかけるものです。 ■原文はこちらをご参照ください。