Cases / Surveys / Reports 事例・調査・レポート

ビジネス経済メディア THAIBIZ 特別取材 後編

いま必要な、本社経営戦略に紐づく人材戦略とは(後編)
~適材適所を叶えるアセスメント

このたび、弊社取締役福田俊夫が、タイのビジネス経済メディア「THAIBIZ」から在タイ日本企業が抱える人事課題と今取るべき人事アプローチに関するインタビューを受けました。以下、掲載記事をご紹介します。


企業のグローバル化に伴い、タイを含む海外拠点の人的資本がより一層重要視されるようになった日本企業。一方で、タイ拠点は採用難や人材定着率の低下に悩んでおり、課題は山積みだ。グローバル競争が激化し、対応が急務とされる中、今取るべき人事アプローチとは。経営戦略に基づいたリーダーシップ開発を専門とする株式会社マネジメントサービスセンター(以下、MSC)の取締役 福田俊夫氏は、「本社戦略に紐づいた人材開発が鍵であるため、私たちのような在日企業の存在をうまく活用してほしい」と読者に呼びかける。“前編はこちら”>


第一歩として、社員の能力把握が急務

 福田氏によれば、在タイ日本企業が取り組むべき第一歩は「現在の社員の能力を正しく把握すること」だ。一人一人の強みと未開発能力を把握した上で、本社の経営戦略に基づき適材適所を徹底することが急務だという。同氏は「特に優秀な人ほど辞めてしまう状態は企業にとって大きな損失だ。定着率を上げるためにも、早期にその人の能力を把握しキャリアをプランニングすることが大切だ」と、なるべく早い時点で潜在的なコアメンバーを見極めることの重要性を強調する。様々な能力を持つ人材を広く採用し、その中から将来性が見込まれる人材を特定し育成する体系的な仕組みを「アクセラレーション・プール」と呼ぶが、既に日本で実践されている同アプローチが、タイでも通用するとの見込みを福田氏は持っている。さらに同氏は、「最近のタイ人経営者の多くは、欧米式のリーダーシップを学び、最新のマネジメントスタイルで業績アップを実現している。優秀な若手タイ人ほど、こういった企業に流れている実態がある」と、待ったなしの状況であることを強調した。

 「当然ながら、能力を把握するだけでは不十分だ」と同氏は続ける。本社の経営戦略を実現するために、その人をどのポストに配置すればよいのか、どの能力を開発すべきか、どのようにトレーニングすればよいのか、といった観点での検討と実践が欠かせない。単純に本社と海外といった拠点の括りでトレーニング内容を変えるケースも多いが、本来ならばグローバルで社員の能力マップを可視化した上で、経営戦略の実現手段としてのトレーニングを実施することが理想的なのだという。

この後、下記のトピックが続きます。

アセスメント・トレーニングの活用方法

本社との繋がりを持つMSCだからこそ出来ること

後編記事の続きはこちら

前編記事はこちら