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職場における性格診断の活用法:9つの心得

~職場で性格診断を適切に使う方法とは~

人事が性格診断の使い方を誤ると、裏目に出ることがあります。だからといって、職場で性格診断を適切に使う方法を学べないというわけではありません。

HBO MaxとCNNが公開した性格診断に関するドキュメンタリーをご覧になった方は、驚いたかもしれません。そこでは性格診断の負の側面が描かれていましたが、正確な実態ではありません。

その番組では性格診断の衝撃的な側面を取り上げています。しかし、調査に基づくアプローチをとっておらず、職場で責任をもって性格診断を活用する方法についても触れられていません。また、性格についての一貫した議論や結論は示されておらず、ポイントは公平性についてです。性格診断は不公平であり、雇用慣行においてバイアスの原因となっているというのがその主旨です。

組織心理学の専門家団体である「産業・組織心理学会(SIOP)」はこのドキュメンタリーに対する見解を発表しましたが、私たちも彼らと同じ見解です。

私たちは人事担当者が職場における性格診断の活用法を理解することが重要であると考えています。実際、性格診断を適切に使用すれば、多様な人材の採用に役立ち、仕事や任務、トレーニングの成果と相関があることが示されています。そのため、組織では従業員の成長や能力開発を目的としたプログラムに性格診断をよく活用しています。


正しく理解する

このドキュメンタリーでは、適切なことにも言及しています。意図しない結果を招いた人事施策の例は多くあります。私たちは対象職務において最も活躍できる応募者を予測すると謳った最新のツールを、日々、目にします。性格診断やオンライン・ゲームを使用する人や、ソーシャル・メディアのプロフィールから将来のパフォーマンスのヒントを得る人もいます。これらの中には効果的であり、ドキュメンタリーで描かれているようなバイアスがないように設計され、検証されたものもあります。

だからこそ、職場における性格診断の適切な活用法を学ぶことが重要なのです。特にリーダーの役割に使用する場合には注意が必要です。そこには性格が大きく影響します。

これらのプロセスを監査する政府機関の目には、能力開発を加速させるプール人材を配置することさえも選抜の判断材料と映ります。雇用者は従業員の評価に使用するツールの要件をよく理解しておく必要があります。

そこで今回は、職場で性格診断を適切に行うための心得をご紹介します。これらは実証研究と数十年にわたる職場での適用、そして公正さと妥当性を追求する組織による絶え間ない精査に基づいて作成されています。

ここでは性格に焦点を当てていますが、他の特性の測定にも同じ心得が適用されます。


MBTIとその他の性格診断

心得をご紹介する前に、性格診断の種類について簡単にご説明します。多くの人にとって、最初に思い浮かぶのは、広く使われているMyers Briggs Type Indicator(MBTI)ではないかと思います。MBTIはこのドキュメンタリーでも重要な焦点となっています。

その中の大きな誤りとして、あらゆる性格診断がMBTIと同じようなものと思い込んでいることが挙げられます。市場には何千もの性格診断があり、それぞれ目的、測定要素、妥当性などが異なります。

MBTIは入社前の性格診断や採用の判断材料として使用するために設計されたものではなく、企業側もそう明言しています。しかし、他の職場の性格診断にはこのような用途を目的に設計され、検証されているものもあり、仕事のパフォーマンスの特定に関連することが立証された、裏付けのある研究に基づいているものもあります。

これらの背景にある最も一般的なパーソナリティ理論のひとつが、「ビッグファイブ(特性5因子)理論」です。5つの因子である「神経症的傾向」「外向性」「経験への開放性」「協調性」「誠実性」を用いて、ファセットと呼ばれる下位因子でさらに具体的な性格特性を整理しています。例えば、誠実性には忠実、秩序、自己規律、達成力などが含まれています。これらはMBTIの要素よりも有力な研究基盤をもっています。

性格診断の種類も同様に研究が進められています。6因子のもの(「HEXACO」モデルなど)、7因子のもの(「Hoganパーソナリティ診断」の基礎となるモデル)などがあります。

どれが正しく、どれが間違っているということではありません。同じパイを切り分ける方法が違うだけです。重要なのは、これらのモデルが研究によって検証され、支持されていることです。測定に成功した実績があり、公正さについて何度も検証されています。

ここで紹介する心得は、職場における性格診断の使用に関する調査所見を反映しているだけでなく、ポジティブな影響を与えるために性格診断を実施してきた私たちの長年の経験も反映しています。私たちは複数の尺度を組み合わせて使うことで、対象者の全体像を把握することに重点を置いています。また、職場でのパフォーマンスの論理的根拠を探る方法として、性格を用いて観察された行動をより重視しています。


心得1: 測定の効果と公平性が確保されていることが実証されている予測因子を使用する

アセスメントの情報を適切に使用するための専門的な基準や法的なガイドラインは容易に探すことができます。参考までに、SIOPの「Principles for the Validation and use of Personnel Selection Procedures」や法的なガイドライン(「Uniform Guidelines on Employee Selection Procedures」)をご覧ください。

これら基準によると、優れた性格診断ツールは信頼性と妥当性の両方を備えている必要があります。信頼性とは、同じ人に何度も使用した場合でも同様の結果が得られること、妥当性とは、実際に対象となる性格特性を測定していることを意味します。

性格診断ツールの提供者はこれらに対応し、そのツールに関連する調査や論文を提供できるはずです。ツールがこれらの基準をどのように満たしているかをツールの提供者に確認してください。さらに、提供者は評価している変数の根底にある理論を説明することができ、その理論やモデルが検証されていることを示す科学的研究の基盤を示さなければなりません。


心得2: 診断結果と仕事の重要な側面との関連を示す

アセスメントの最も重要な基準のひとつは、仕事の重要な側面に関連していること、例えば、そのツールは対象者の行動を予測するのに役立つか、どのくらい仕事を続けられるか、同僚とどのくらいうまくできているか、といったことが示されていることです。

ツールを使用する前に、最低でも同様の職務に使用された実績を提供者に求めてください。提供者が彼らのアセスメントと貴社の職務の重要な側面との関連性を示すための調査を行うのが理想的です。一般的に、相関係数やコンテンツマップとして、調査結果が提供されます。彼らはそのツールが貴社で機能することを規制当局に証明できるような形で、提供する必要があります。


心得3: 職場での使用を前提に設計・研究されたツールを使用する

これは当たり前のことのように思えるかもしれませんが、必ずしもそうではありません。近年、テクノロジーを駆使した性格診断テストが爆発的に増えています。しかし、それらのすべてが職場での使用に適した設計であるとは限りません。

この点については、HBOのドキュメンタリーで、MBTIが自己洞察のためのツールとして開発されたことが言及されています。しかし、開発元の異議にもかかわらず、求職者を選ぶためにこのツールを使うことに固執する雇用者もいます。

このツールが不適切な情報を提供しているわけではなく、この目的のために設計され、検証されたものではないということです。

健康状態や病状を検出するために開発されたツールが、職場での使用向けに調整されている場合、そのリスクはさらに高まります。このような行為は不当な扱いにつながる可能性があり、米国では「米国障害者法」によって禁止されています。

EEOCはこのテーマに関する包括的なガイダンスを発表しています。定評のある職場診断提供会社は、精神障害を反映した質問をかなり前から排除しています。


心得4: 意図しない結果に注意する

どんなに優れたアセスメントであっても、意図しない結果を生むことがあります。例えば、認知能力テストや適性テストでは、教育を受ける機会のなかったグループ間の違いが明らかになることがあります。同様に、性格診断テストでは、異なる文化で育った人々の間の違いが明らかになるかもしれません。このような違いは実際に生じており、正確な測定を行ううえでよくある予想外の結果です。しかし、仕事で成功する可能性のある異なる背景をもつ人々に対してアセスメントが公平でない場合、大きな問題を引き起こす可能性があります。

綿密に設計されたアセスメント・プロセスは、際立った性格特性だけでなく、対象者の全体像を与える多くの変数を含むことによって、これらの違いを考慮しています。優れたコンサルタントは公平性を確保するために、お客様のアセスメントを一緒に観察します。さらに、目的に合わせて最適化するために、各変数の重み付けのアドバイスも提供します。そうすることにより、従業員や求職者にとって不公平なテストになることを回避することができます。

もうひとつのリスクは、似たような小グループをモデルにしてテストを行うことです。多くの組織では、重要な職務に就いている少数のハイパフォーマーのプロフィールを再現しようとして、このような方法をとることがあります。しかし、このプロセスには大きな欠陥があります。

組織内に似たような性格の人がいると、「集団思考」が強まり、全員が同じような視点で問題に取り組むと、新しい考え方を否定しがちになります。このような集団はイノベーションを阻害するだけでなく、重大なリスクを見落としがちで、悲惨な結果を招くこともあります。


心得5:優れたアセスメントに勝る効果的な代替手段はないことを理解する

私たちの経験では、良かれと思ってこのような選択をする人事担当者が、この点を誰よりも見落としています。人に関する情報を得られるツールやプロセスを検討する際には、その品質を考慮しなければなりません(インタビューのテクニックも該当します)。しかし、それだけではなく、代替として使われるものと比較しなければなりません。実際に人について決断を下さなければならないため、その決定には何らかの根拠が必要です。

適切な情報が得られるプロセスでなければ、意味がありません。採用担当者はその方法を見つけ出だそうと、自分でインタビューの質問を作ったり、自己認識しているかどうかにかかわらず、自分のバイアスをかけてしまったり、仕事とは関係のない要因に影響されることもあります。そして、自分と似たような人を見つけたとき、彼らは有頂天になるでしょう。

さらに悪いことに、彼らは自分がこのような決定を下すのに長けていると確信しています。体系化されていない面接により、仕事で成功する人を見極めるのは統計的に困難であるということは、この分野で長年にわたって広く認められている科学が立証しています。

綿密に設計されたアセスメントツールや面接ツールは、完璧ではないかもしれませんが、非常に有用です。チャレンジを恐れてこれらを使わないとしたら、代わりに何を使うのでしょうか。その答えはほとんど同じで、「自社の管理職は部下について正しい判断ができると信頼している」というものです。これは科学的ではありません。あまりにも多くの組織が、このような視点で自分自身を偽っています。


心得6: アセスメント結果の意味を理解する

アセスメントはマジックではありません。心理学者は他者に説明できる根本的な論理で、優れたアセスメントを設計します。

アセスメントデータを効果的に活用する人は、スコアから読み取れる真の意味を基本的に理解しなければならないため、これは肝要です。さらに重要なことは、アセスメント結果の価値を過剰評価して判断を下さないためにも、意味のないことを理解する必要があります。

性格診断では、テスト結果を見極めることが特に重要です。私たちは参加者がなぜそのような行動をとるのかを理解するために、性格診断をよく使います。

例えば、外向的な人はパートナーシップや他者に働きかける行動が多く求められるアセスメントで非常に良い結果を出すかもしれません。なぜなら、これらの行動は自分の生まれ持った傾向と一致するからです。一方、内向的なリーダーはパートナーシップに対して、自分のスタイルに合った別のアプローチをとるかもしれませんが、それでもその役割で成功する可能性があります。

このような情報はより大きな挑戦をするリーダーをコーチングし、育成する際に役立ちます。コーチはリーダーのプロフィールに基づいて、そのリーダーの課題となり得る領域の仮説を立てることができます。また、リーダーの強みを活かしたアドバイスをすることもできます。コーチはアセスメントから得られた情報を把握し、文脈に合った情報を提供することができます。この場合、性格診断は懐中電灯のような役割を果たし、これまで暗闇だったところに光を当ててくれます。

経験の浅いユーザーが性格分析のためにスコアを使用すると、リスクが高まります。リーダーの性格タイプは、リーダーをタイプ別に仕分ける箱のようなもので、自由な選択を妨げるものと捉えがちです。その結果、そのリーダーは性格特性のために成功できないと思い込んでしまうのです。

ユーザーには、自分が使っているアセスメントデータの限界について、基本的な理解を深める責任があります。


心得7: 人が成功するには複数の方法があることを認識する

どのようなアセスメントも個々人のひとつの観点に過ぎません。しかし、人は複雑です。ある観点では限界を感じていても、他の特性やスキルの組み合わせで意外と成功する可能性があります。そのため、人に関する重要な判断を下す際には、さまざまな指標を用いることが肝要です。HBOのドキュメンタリーでは、このコンセプトを見落としており、求職者を選定するための唯一の雇用前テストとして、性格診断が使用されている状況だけが描かれていました。

アセスメントの専門家は、ひとつのアセスメント、特に性格診断に依存しすぎないことを、日頃から忠告しています。人が成功する方法は数多くあります。

アセスメントに関する研究では、この考えは性格と仕事の成果との相関性の低さとして現れています。例えば、ビッグ・ファイブ・パーソナリティ・モデルに関する研究では、営業職において外向性の測定が重要であることが示されています。外向性は営業職における職務遂行能力と平均0.18の相関関係があります。

つまり、人が外向的かどうかを知ることで、営業成績の変動の約3%を説明することができるということです。営業担当者を採用する際には有益な事実ですが、特定の人材を採用する唯一の理由とすべきではありません。しかし、2人の求職者が他の点で同等に優れている場合、外向的な求職者に傾いても全く問題ないでしょう。

さらに複雑なのは、特にリーダーの場合、個人の性格特性が促進要因となるか否かが時間とともに変化することです。例えば、「野心」という性格特性は、これからリーダーになる人にとっては、役割への挑戦に対するモチベーションを維持するために望ましいものです。しかし、同じ特性でも野心の高いリーダーが経営幹部になると、支配的地位を保つために異なる視点を断定的に押さえ込むような行動に表れることがあります。

初級リーダーでは有用な特性が、上位の役割では弱点になり得ます。アセスメントに長けたユーザーは、「成功する性格プロファイル」は存在しないことを理解しています。むしろ、それぞれのプロファイルは、異なる職務状況でどのような特性が表れるかによって、強みにも弱みにもなるのです。


心得8: 過去の行動は将来のパフォーマンスの最高の予測因子

この格言を聞いたことがある人は多いでしょう。これは、「人は過去の行動が将来の行動の典型となる可能性が高いという十分な一貫性がある」という考え方です。したがって、将来の行動を予測するための最善の方法は、現在または過去の行動を検証することです。この手法は、多くの優れたアセスメントツールの基礎となっています。例えば、ジョブサンプリングは、対象者を短期間、仕事に就かせるアセスメント手法です。このアプローチは、成功を予測するのに非常に有効ですが、準備ができていない人を仕事に就かせることの現実的な意味合い、リスク、費用など、いくつかの課題があります。

アセスメントセンターでは、標準化された方法で職務のシミュレーションを候補者間で繰り返し行うことで、この懸念に対処します。これは、幅広い職務のパフォーマンスを予測する優れたツールであることが研究で示されています。

このようなアセスメントを性格診断などの他のツールと組み合わせることにより、対象者を包括的に把握することができます。パフォーマンスと、なぜそのような行動をとったのかという洞察の両方を見ることができるのです。そのため、多くの組織ではCEO、パイロット、宇宙飛行士など、非常にリスクの高い職務にこの組み合わせを採用しています。

行動面接は、過去の行動を将来の成功の予測因子として利用するもうひとつの方法です。これは、求職者が新しい職務に不可欠なコンピテンシーを発揮したときの具体的な例を尋ねる、体系化された面接手法です。また、行動面接は拡張性が高く、あらゆる職務に適用できます。


心得9: 説明できない判断基準には注意が必要

「心得6:アセスメントはマジックではない」を思い出してください。これらのツールは科学的研究に基づいていなければなりません。そのため、アセスメントの開発者は、そのツールが有効だという論理と根拠を説明できなければなりません。

これはテストの採点の鍵となる要素が得られるという意味ではありません。多くの場合、個々人の結果を基にスコアを生成するための具体的なルールは、それを開発した企業ごとに異なります。

実際、専門家の基準では情報が安全に保たれていることが求められています。その理由は、高校の代数学のテストのように、答えが事前にわかってしまうと、テストは本来の目的を果たせなくなるからです。むしろ、その人が事前に鍵を入手していたかどうかを測るだけになってしまいます。

この心得は、採点の鍵となる重要な要素を知っているかどうかではありません。テストの設計者がその仕組みを知っているかどうかということなのです。

人工知能(AI)の進歩により、ビッグデータに基づいて将来の行動を予測することが可能になりました。例えば、ソーシャル・メディアへの投稿、オンラインクイズへの回答、さらにはWebページを閲覧する時間やどの画像にカーソルを合わせたかなどのデータを収集することができます。そして、そのデータを基にAIがあなたのことを予測します。

この種のデータ収集にはさまざまな懸念がありますが、最大の問題のひとつは、職場での意思決定にデータを利用することです。この方法は、確立された心理学的研究の領域から外れています。根拠のある理論で変数が選択されているわけではありません。そこにあるのは、どんな情報でも予測を最大化するように調整されたアルゴリズムだけなのです。


ケーススタディ:カーリーフライが好きだと頭が良くなる?

不適切なAI予測の一例として、カーリーフライ(らせん状に型抜きしたジャガイモを揚げたフライドポテト)とIQに関するものがあります。ケンブリッジ大学の研究者は、6万人のFacebookユーザーの「いいね」に基づきアルゴリズムを作りました。その結果、カーリーフライが好きなFacebookユーザーは、そうでないユーザーよりもIQが高いことが判明しました。

この予測を裏付けるために、アルゴリズムはFacebookに存在するすべての「いいね」を測定しました。この研究が広く報道されるようになると、より多くの人がカーリーフライに「いいね」を押すようになりました。自分が賢いことを示すために、あるいは単に美味しいからという理由で、そうしたのかもしれません。

しかし、新しい「いいね」のパターンは、アルゴリズムの中の「カーリーフライが好き」という予測値を変え、その変数はもはや高いIQを予測するものではなくなってしまいました。この実話はリスクの高い採用の判断にAIを使用する際の課題を示しています。

なぜ、このようなパターンが見つかったのでしょうか。おそらく研究者でも説明できないかもしれませんし、最初のサンプルにバイアスがかかっていたのかもしれません。例えば、カーリーフライのページが、ハーバード・スクエアにオープンした学生がよく利用するキッチンカーを基に始まったとします。他の地域にキッチンカーが増えてくると、IQとの関連性がなくなってしまいます。

実際のところは私たちにも分かりませんが、ある変数が別の変数を予測する根拠が分からないことが問題なのです。予測を導く理論や研究がない限り、時間の経過に耐えられない、一時的なデータの不具合の可能性もあります。組織心理学者がAIを使ったテストを検討する際に注意を促すのはそのためです。

カーリーフライの例と、外向性の性格尺度を設計の一部に組み込んだ営業のポテンシャルテストの例を比較してみましょう。外向性は信頼のある測定要素として、長年の研究実績があります。研究では、外向性が営業成績と相関していることが判明しています。さらに、営業担当者を採用するためのテストの一部として、その関連が有効であることを示すことができます。テストの設計者は答えを教えてくれませんが、なぜそれが有効なのかを説明することはできます。

このアルゴリズム主導の世界では、ハリー・ポッターのアドバイスを参考にすると良いかもしれません。「脳みそがどこにあるのかも分からないのに、ひとりで勝手に考えることができるものなんて、信用してはいけないよ。」 アルゴリズムに置き換えると、「説明できない、あるいは意味をなさない判断基準は信用しない」ということになります。

まとめ

性格診断テストを職場で使うことは、単純に「良し悪し」ではありません。職場での性格診断の適切な使い方を学ぶことです。

HBOのドキュメンタリーで描かれた性格診断の負の側面は、職場におけるアセスメントの原則的な適用を正確に反映したものではありませんでした。しかし、性格診断は誤った使い方をすると負の側面を秘めているという事実を浮き彫りにしています。

雇用主が適切なツールを活用して情報に基づく公正なデータにより、人材に関する意思決定を行えるよう、この心得をお役立てください。

リーダーのアセスメントに関心のある方は、アセスメントシステムをご参照ください。

 

■原文はこちらをご参照ください。

 

執筆者:
DDI (Development Dimensions International, Inc.)
バイスプレジデント ダグ・レイノルズ(Ph.D)
リサーチサイエンティスト ジョージ・ヤコブ(Ph.D)