同社は、預金、貸出、有価証券売買、投資、国内外の為替取引といった多岐にわたる業務を担う銀行業を営んでおります。コロナ禍を経験し、ハイブリッドワークの導入に伴い、従来の昇進昇格試験の対面での実施が困難な状況に直面しております。特に、中級管理職（課長及びマネージャークラス）の昇進昇格試験においては、その実施が一層難しくなり、新たな代替手法の模索が迫られていました。これらの試験は、昇進の機会を提供するだけでなく、将来の能力開発の方向性を特定する上でも重要な役割を担っており、新しい施策の必要性が高まっていました。

このような状況を踏まえ、当社ではオンライン人材アセスメントツール「Manager Ready®」の導入を決定いたしました。このツールは、昇進昇格試験の新たな形態を提供し、在宅ワークでも従業員の能力及び潜在性を正確に評価することを可能にします。これにより、当社はパンデミックの影響を受けることなく、効率的かつ有効な人材育成の場を提供し続けることができると考えております。

「Manager Ready®」と「Leadership Insight Inventory」の導入を通じて、昇進昇格試験における客観的な評価基準の確立に成功しましたが、それに留まらず、能力開発領域の特定にも貢献しました。受講者本人及びその上司に提供される能力開発ガイドは、将来のキャリアパスの策定において重要な役割を果たしており、これは組織の総合的な成長にも大いに寄与しています。

この昇進・昇格のプロセスは、個々の従業員のキャリアの方向性を明確にするだけでなく、それぞれの成長ポテンシャルを最大限に引き出すことを可能にします。このアプローチにより、従業員は自己のキャリアにおける次のステップに向けた具体的な目標と戦略を持つことができ、それに基づいて自己のスキルや能力を継続的に向上させることができます。また、上司はアセスメント情報と能力開発ガイドを活用し、従業員一人ひとりに合わせた効果的な指導や支援を行うことができるようになります。