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新任管理職のためのガイド:最初の90日間にすべきこと

新任管理職のためのガイド:最初の90日間にすべきこと

~新たに管理職になる方が成功するためのヒントをご紹介~

私はずっとリーダーになりたいと思っていました。生まれながらにしてリーダーシップを取るのが好きで、幼い頃から遊び場では率先してみんなを先導し、スポーツではチームのキャプテンを務めていました。小学校でキャプテンに選ばれたときの嬉しさ、そして社会人になって初めて管理職の役割を任されたときの達成感は忘れられません。しかし、管理職になったとたん、自分は本当に良い上司になれるのだろうかと疑問を抱くようになりました。

初めて管理職の役割を担うことは、控えめに見積もっても難しいものです。では、新任管理職はどうすればよいのでしょうか?ここでは、私がリーダーとして、そして現在、リーダーへのアドバイザーとしての経験から学んだ、成功の秘訣をご紹介します。

 

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新任管理職に就任したときの振る舞い方

いかにやる気と才能にあふれた人でも、一般社員から管理職への移行は意外と難しいものです。そこで、リーダーシップを発揮する意欲がどの程度あるのかを把握するために、リーダーシップに関する質問を自身に投げかけてみることをお勧めします。例えば、自分はその責務に興味があるだろうか?難しい対話をすることに抵抗はないだろうか?自分の時間を割いてまで他人をサポートしたいだろうか?などです。

これらの質問に対する答えは、自分が管理職としてどの程度準備が整っているのかを判断するのに役立つとともに、能力開発が必要な領域も明らかにしてくれます。

私が初めて管理職になったとき、その新しい役割は期待していたものとは全く異なっていました。管理職になると多くのプレッシャーがあるということを即座に理解したのです。では新任管理職として、どのように行動すればよいのでしょうか?

新任の管理職が最初に直面する課題は、かつての同僚をマネジメントすることです。彼らには、管理職として人間関係を再構築し、自身のリーダーシップ・ブランドを確立することが求められます。そして、周囲から認められるためには、リーダーという役割の本質や、自身がリーダーであることの意味を理解する必要があります。

ゼネラル・エレトリック社元CEOのジャック・ウェルチ氏は、「リーダーになる前は、成功とは自分自身を成長させることだったが、リーダーになると、成功とは他人を成長させることになる。」という名言を残しています。

新任管理職就任の初日から、自身の成功だけでなく、チーム全体の成功へと焦点を広げる必要があります。リーダーとして、他者を支援する責任があるのです。

 

 

新任管理職に必要なスキルとは?

新任管理職には、何から手をつければよいかわからないことが多いですが、彼らは良い印象を与えたいと強く願っています。では、良い上司になるためには何が必要でしょうか?これは、自社の文化やビジネス状況において「優れたリーダーシップとは何か」を定義しようとしているお客様からよく聞かれる質問です。

多忙を極めるリーダーには、注力すべき能力開発領域を的確に伝える必要があります。初級・中級管理職には、コミュニケーション、パートナーシップの構築、コーチング、意思決定、変革推進、そして実行力といった基本的なリーダーシップ・スキルの発揮が求められることが多くあります。

しかし、職場環境やリーダーにかかるストレス要因は変化しており、今後も変化し続けることが予測されます。それに伴い、一部のリーダーシップ・コンピテンシーの重要性がより高まる可能性もあります。

MSC/DDIのグローバル・リーダーシップ・フォーキャスト2021調査では、今後、重要性が増すであろうスキルを先んじて検討するのに役立つ、リーダーシップ・スキルに関する動向や洞察を提供しています。私自身やお客様の近年の状況を振り返ると、新任管理職には、デジタル感覚、リモートで働くチームの主導、インクルージョンの推進、そしてさまざまな世代の人材を率いるスキルなどが求められているようです。

さらに、パンデミックの明るい兆しとして、組織が従業員と地域社会の健康を守る必要性に迫られたことが挙げられます。その結果、ウェルビーイングは引き続きビジネスの最優先事項となっています。新任管理職は、従業員の健康とウェルビーイングを支援することで彼らの成功を促進する、という自らの役割を認識しなければなりません。

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新任管理職としてチームメンバーと良好な関係を築くには

管理職に移行する際の最も大きな変化は、「実行者」ではなく「実現者」になることです。できるだけ早く、できるだけ効果的に実現者になるための秘訣は、チームメンバーをよく知ることです。リーダーとしての成功は、チームの成果によって判断されます。そしてその成果は、それをもたらすメンバーとの関係を反映したものであると言えます。

新任管理職は、まずチームメンバーと信頼関係を築き、日々の対話の中でメンバーのニーズを満たしているかどうかを確認することから始める必要があります。MSC/DDIが提唱する効果的なコミュニケーションを図るための5つの基本原則を活用すれば、メンバーのニーズに対応することができます。5つの基本原則とは、「自尊心:自尊心を大切にする」「共感:共感的に聴き、反応する」「参画:協力を求め、参画を促す」「共有:考えや感情、結論の根拠を共有する」「支援:責任をもたせたまま、側面から支援する」です。

また、彼らはハイブリッド型勤務のチームを率いることもあります。リモート環境では、地理的に分散し、異なる文化や背景をもつチームメンバーに対して、確固たる信頼関係を築き、チームワークを促進し、共通の目標を明示する必要があります。信頼関係を築き、維持するためには、「共感」と「共有」の基本原則を定期的に使用するよう注力しなければなりません。

 

 

チームメンバーは新しい上司に何を期待するか?

ここまでは効果的にコミュニケーションを図り、チームメンバーの心理的なニーズを満たす方法をお伝えしましたが、彼らの実質的なニーズはどうでしょうか?彼らは新たな上司に何を期待しているのでしょうか?

彼らは次のようなことを期待しています。

  1. 共通の目的: チームメンバーは共通の目的意識を求めています。なぜこのようなことを行っているのか、その理由と、それがどのように、そしてなぜ、競争優位性を生み出すのかを知りたいと思っています。 
  2. 役割の明確化: チームメンバーは、誰が何をするのかを明確に把握する必要があります。これは、リモートワークでは特に重要です。役割を明確にすることで、メンバーは目標達成に集中し、リーダーはマイクロマネジメントを回避できるようになります。
  3. 成長: チームメンバーは、自身のパフォーマンスを向上させるために学び、成長することを望んでいます。上司は、改善のためのコーチングやフィードバック、成長の機会を提供しなければなりません。今の彼らには難しい任務(ストレッチアサインメント)を与えることは、チームメンバーの能力開発を支援する一つの方法です。

 

 

新任管理職としてもつべき重要な味方

職場で友達を作るのは、個人的には楽しいことですが、必要不可欠ではありません。しかし、新任管理職としての役割を円滑に遂行するには、職場で自分の味方になる協力者を作ることが肝要です。

私が初めて管理職の役割を担ったとき、人脈を作ることと、意図的につながりをもつことが、成功するには不可欠であると即時に気づきました。誰が私の味方になるのだろうか?どのようにすれば自社の他の地域のリーダーやグローバルリーダーとのネットワークを構築できるのだろうか?

特に、このスキルは自然に身につくものではありませんので、意図的かつ戦略的に人脈作りに励むことが肝要です。私は、自分の上司や同じ部署の同僚と親密な関係を築きました。また、社内のさまざまな部署のリーダーと協力する機会も模索しました。

新任管理職にとって、人脈作りの大きなポイントは、相手のニーズと自分が提供できる価値を理解することです。さらに、自分のネットワーク内の人々がもたらす価値を理解することも重要です。

 

 

新任管理職としての最初の1週間を成功させるためのヒント

新たに管理職になった人が最初にすべきことは、チームメンバーとの1on1ミーティングを設定することです。

チームメンバーとの信頼関係を築くには、時間がかかります。しかし、新任管理職がメンバーのことを熟知するのが早ければ早いほど信頼関係が築かれ、フィードバックを得られるようになります。

また、自分の上司と面談し、コミュニケーションの取り方やその頻度、主要な目標を決めること、さらに他部署や他社の管理職に自己紹介をすることも重要です。

他の管理職とつながりをもつことで、他の会社の管理職が成功するために何をしているかを学び、組織を越えたコミュニケーションラインを作ることができるかもしれません。

 

 

新任管理職としての最初の90日間にすべきこと

自身のリーダーシップ・スタイルを確立し、最初の90日間を成功に導くには、早めに行動を起こすことが大切です。新任管理職が成功するために私がお伝えする最善の方法は、メンバーを率いる上での自信やスキルの習得につながる行動を示すよう注力することです。成功を収めるためには、次のことを実践しましょう。

 

  • 真摯に対応をする 成功するリーダーは、信頼できる態度を貫きます。態度には信念が映し出されます。
  • メンバーの最も良いところを引き出す 成功するリーダーは、何がチームメンバーのやる気や関心をかき立てるのかを把握しています。また、メンバーが能力を開発し、活躍できる環境を作ります。
  • 進んでフィードバックを受け入れる 成功するリーダーは、自身の能力を開発するには、リーダーとしての自分のパフォーマンスに関する情報を収集する必要があることを理解しています。

 

これらの資質は、早期に成功を収めるための重要な差別化要因となります。このような行動を発揮することで、新任管理職は優れた評判を確立し、よくある失敗を避けることができます。

 

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執筆者:DDI Australia プリンシパルリーダーシップアドバイザー アンバー・ウッドリー

 

 

23,000人以上の調査データと実際のアセスメントデータを分析した

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